クレーム対応 電話編

ケース4「午後一番の約束じゃなかった?」

[悪い応対の例]

 

客  「今日、引っ越しをお願いしている山田だけど、1時の約束が、まだ来ないのよ」
応対「そうですか。ご住所をいただけます?(@)
客  「渋谷区代々木1-○-○よ」
応対「少々お待ちください。(…保留…)お待たせしました。どうも午前中の引っ越しが
    手間取ってるみたいなんですよね。もう少し待ってもらえませんか(A)
客  「もう少し、ってどれくらいなの?」
応対「伺える時間がはっきりしたら電話を入れますんで(B)
客  「とにかく、分かったらすぐ、時間を知らせてね」
(30分ほどして)
応対「○○引越センターですが、すみません、いま、午前中の引っ越しが終わりまして、
    すぐにそちらに向かいますから、3時半には着けると思います」
客  「えっ、3時半?その時間から始めたら何時までかかるのよ」

 

 

ここが誤り!

@お客様の気持ちを察した謝罪の言葉がありません。
A事情の説明があいまいで、お客様の不満を解消できる返事ではありません。
B予測がつかない状況をごまかしています。

 

 

[良い応対の例]

 

客  「今日、引っ越しをお願いしている山田だけど、1時の約束が、まだ来ないのよ」
応対「もう1時半ですね。30分もお待たせして申し訳ございません。(@)早速、現場の社員と
    連絡を取りますので、お客様のご住所をお聞かせいただけますか?」
客  「渋谷区代々木1-○-○よ」
応対「渋谷区代々木1-○-○の山田様ですね。それでは、折り返しお電話をさせて頂きますが、
    ご自宅の方でよろしいでしょうか。(A)私、担当の鈴木と申します」
客  「ええ。自宅で結構よ。待ってるね」
(5分ほどして)
応対「山田様のお宅でしょうか? 私、さきほどお電話をいただきました○○引越センターの鈴木で
    ございます」
客  「どうなったかしら?」
応対「お待たせして申し訳ございません。本来であればお約束のお時間の前にお電話を
    差し上げるべきだったのですが(B)、午前中の引っ越しに思いの外、時間がかかって
    しまいまして、山田様のお宅にお伺いできるのは3時半頃になってしまうとのことで、
    重ね重ね申し訳ございません(C)
客  「それじゃ約束が違うわよ!」

応対「はい。お詫びの言葉もございません」
客  「どうしてくれるのよ!」
応対「はい。大変心苦しいお願いなのですが、何とか山田様の引っ越しを迅速に行なわせて
    いただくために、これから、当社の方で1台トラックを手配させていただきますので、
    3時過ぎまでお待ちいただけないでしょうか(D)
客  「まったく、仕様がないわね」
応対「ご協力いただきありがとうございます。本当にありがとうございました」

 

 

ここがグッド!

@待たせたことに対する謝罪の気持ちが表れています。
A今後の対応策の検討を含めてはっきりと返答をするために、折り返しの電話でも構わないか、
 お客様の立場に立って提案しています。
B事実関係を確認し、改めて謝罪できています。
C事情の説明が「言い訳」にならないように配慮しています。
Dお客様の状況を考慮に入れつつ、最善の策を提案しています。



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