クレーム対応 電話編

「できません」では終わらせない

 

お客様や得意先との電話の会話のなかで、自分では判断がつかなかったり、
分からなかったりするような内容の質問をされることがあります。

 

そんな時、あなたはどのように答えていますか。

 

「申し訳ありません、私には判断がつきかねます」
「申し訳ありません、その件については担当が違いますので分かりません」

 

このように答えて、「完壁な答え!」と思っていませんか?

 

これらの答え方は、否定的な答え方で、お客様に対して失礼です。

 

お客様の抱えている問題を一緒に解きほぐすことが、電話に出た者の仕事なのですから、
「ありません」「いません」というような否定的な回答をお客様に示すのは「不親切」以外の
何物でもありません。

 

回答方法として理想的なのは、
「申し訳ございません。私には判断がつきかねますので、担当者より、
本日16時までにご連絡を差し上げます」
「申し訳ございません。ただいまその件の担当者は外出しておりますので、よろしければ私が承ります」
という答え方でしょう。

 

さあ、「よくない例」として挙げた答え方と、「理想的な例」として紹介した答え方には、
どこに違いがあるか、分かりますか。

 

それは、自分の力量で回答が不可能な場合、前者は「そのままの状況」を伝えている。
つまり「分からないことは分からない」と伝えているに過ぎず、後者は、「自分には分からないが、
お客様の要求に応えるために善後策を講じた提案的な回答を行なっている」ということです。

 

どちらがお客様に好印象を与えるかは、言うまでもありませんね。
「分からないこと」を「分かる」と言っては、もちろんいけません。

 

しかし、「分かりません」で終わらせるのではなく、否定形を肯定形(提案型)にする話術が
あることを知っておいてください。

 

 

相手を拒絶してしまう言葉

  • ありません
  • いません
  • できません
  • わかりません

 

 

たとえ自分の手には負いかねることでも、前向きな代案をお客様に提案することにより、
納得していただけることが多い。



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