クレーム対応 電話編

ケース5「パーマがぜんぜんかかってないよ」

[悪い応対の例]

 

客  「すみません、昨日、パーマをかけた鈴木といいますが、なんだか、ちっともかかってないみたいなのよ」
応対「鈴木何さんですか?担当の先生の名前は分かります?(@)
客  「鈴木紀子です。担当は、そちらで調べれば分かるんじゃない?」
応対「少々お待ち下さい。もしもし。山本先生が担当でしたが、『かかりが悪いようならかけなおします』
    って言ってますけど(A)
客  「あなたね、もう少し、誠意のある応対はできないのかしら」
応対「すみません。お待ち下さい。(担当に変更)。あ、山本ですが。先日はどうも。鈴木さん、
    パーマをかける時にも言ったと思うんですが(B)、今回のパーマは、細かいウェーブが
    出ないかけ方なんですよ。髪にはダメージは少ないんですが」
客  「でも、夕べ髪を洗ったら、全部取れてしまったみたいなのよ」
応対「ですから、そういうパーマなんですよ(C)
客  「わかったわ。もう結構よ」

 

 

ここが誤り!

@感謝の言葉もなく、尋問のような口調になっています。
A他人事のように、聞いた言葉をそのまま伝える話し方はよくありません。
B説明不足を棚に上げて「聞いていなかったんですか」という言い方です。
C早く電話を切って仕事に戻りたい、という投げやりな言葉遣いです。

 

 

[良い応対の例]

 

客  「すみません、昨日、パーマをかけた鈴木といいますが、なんだか、ちっともかかってないみたいなのよ」
応対「鈴木さま、昨日はご来店ありがとうございました。パーマがお気に召さなかったようで申し訳
    ございません。担当は山本ですね。ただいま山本を呼んで参りますので少々お待ち下さい(@)
客  「はい」
応対「お電話代わりました。山本です。昨日はありがとうございました。パーマのかかりが
    思わしくなかったようですみません(A)
客  「そう。夕べ髪を洗ったら、すっかり落ちてしまったみたいで」
応対「シャンプーしたあと、ウェーブが出ない、ということですね。(B)かしこまりました。鈴木様に
    お試しいただいたのはドライヤでお手軽にスタイリングが可能なパーマです。ご来店の時に説明が
    不足していたようで申し訳ありません」
客  「そういえば、ソフトパーマだって言っていたわね」
応対「はい。ですので、従来のパーマより物足りなさをお感じになる部分はあると思うのですが、
    その分、お手入れには手間がかからなくなっているんです(C)

 

 

ここがグッド!

@お客様一人ひとりをスタッフ全員が把握していて好感が持てます。
A取り次いだ相手にも用件がきちんと伝わっています。
Bお客様の話をフィードバックして確認しています。
Cマイナス・プラス話法で話を閉めています。



ケース5「パーマがぜんぜんかかってないよ」関連ページ

お客様の価値観を否定しない
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
確かな「データ」と「自信」でお客様の理解を得る
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
何事にも「絶対」ということはあり得ない
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
「すみません」より「ありがとう」の気持ちで接する
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
会社での価値観は統一しておく
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
ケース1「美顔クリームの効果が出ないんだけど」
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
ケース2「何も新しくなっていないじゃない」
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
ケース3「他の店はもっとサービスが良かったわよ」
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!
ケース4「前から『予算がある』って言ってるでしょ」
クレーム対応を電話で受けるときの対応。ちょっと見直せばもっと上手になります!