ビジネスマナー研修 大全

他社を訪問する際の心得

必ずアポイントを取る

 

他社を訪問する際は、アポイントを取るのが常識です。
突然、訪ねるのは相手に迷惑ですし、不在であれば自分の時間を浪費するばかりです。

 

アポイントを入れるのは遅くとも3日前、余裕を持って1週間前くらいにはしておきたいものです。

 

訪問の目的とこちら側の人数および所要時間を伝え、
日時調整は相手の都合に合わせるようにしましょう。

 

その後、あなたの都合で予定を変更することは原則としてタブーです。
急な出張など、やむをえないときは、すみやかに連絡を入れ、お詫びとその理由を
述べて日時の変更をお願いします。

 

さらにまた変更が出た場合は、あなたの信用をなくすと心得たほうがいいでしょう。
場合によっては、アポイントを断られるかもしれません。

 

 

アポイントを取る際の確認事項

  • 用件
  • 同行者の人数(相手は人数に応じた会議室などを用意する)
  • 所要時間(通常は1時間以内)
  • 日時(間違いのないように復唱する)
  • 応対してもらえる人数および部署や役職(人数確認は準備する資料の必要数を知る意味も)

 

 

相手先の事業内容などを確認

 

相手先に何かを売り込むには、相手の状況や事情をできるだけ詳しく調べることが必要です。
相手もある程度調べたうえで来訪するものと思っているので、あまり簡単な質問しかできないと、
相手も真剣に耳を傾けてはくれないでしょう。

 

こうしたことは、当日の商談に入る前のビジネスマナーなのです。

 

相手が必要としていることを、より具体的に聞き出すことが初回訪問の大きな目的になるはずです。
当日に備え、資料類は早めに取り揃えて精読しておきたいものです。

 

 

訪問時に必要なものをチェック

 

相手先の地図

初めて訪問する際には、事前に交通手段と所要時間を調べる
(パソコンのソフトやインターネットのサイトを使うと便利)

 

名刺

きれいな名刺を用意し、枚数に不足がないかを確認

 

資料

打ち合わせに必要な資料を、相手の人数分用意
・会社案内
・製品カタログ(サンプルがある場合は一緒に)
・その他資料:たとえば、ユーザー事例の資料や、相手の会社で採用した場合の
メリットなどを企画書として作成しておくと商談しやすい

 

その他

手帳や筆記用具は必携だが、小型電卓などのツールなど、必要に応じて用意すること

 

 

到着は遅くとも5分前

 

遅刻は相手のスケジュールを乱すことになりますので厳禁です。
また、あなたの面談所要時間もそれだけ失うことになると思ったほうがいいでしょう。
ですから遅くとも5分前には到着するべきです。

 

早く到着しても、そのまま訪問してはいけません。
相手をあわてさせることにもなりかねないからです。

 

身だしなみのチェックや頭の中で商談内容の整理などをして時間調整をします。
そうしてから定刻どおりに相手のオフィスに入るようにしましょう。

 

 

受付で要領よく用件を伝える

 

受付では、社名と名前を名乗り、「○のお約束で、○○様をお訪ねしました」と要領よく伝えます。

 

名刺を要求されたら差し出します。
面会票への記入を求められる場合もあり、その際には、相手の担当者に「様」を
つけることを忘れないようにしましょう。

 

 

受付がない場合は?

 

入口に内線電話を用意している会社もあります。
番号一覧で相手の部署を探し、到着したことを告げます。

 

内線もなくドアから直接入る場合は、ノックをして「失礼します」と入ります。
だれかが応対に立ち上がってきたら、「恐れ入りますが」と切り出し、社名、名前、
訪問相手と用件を手短に伝えて取り次いでもらいます。

 

 

手荷物等の置き場所は?

 

応接室に通され、座席の位置を指定されない限りは、下座の席を選んで座りましょう。

 

コートや鞄などの手荷物は自分の足元におきます。
コートかけが目に入ったからといって勝手に利用するのはNGです。

 

 

お茶が出されたときは?

 

待っている間にお茶が運ばれてきた場合、こちら側の人数分のときは「頂戴いたします」と
言って口にしてもかまいません。

 

ただし、面会者の分まで用意された場合は、当人が来るまで待つほうが無難でしょう。
当人から「どうぞ」と勧められてから口をつけます。

 

また、待っている間は面会者が来たらすぐに立ち上がってあいさつができるよう、
足など組まずに待つべきです。

 

タバコも厳禁ですし、同行者と雑談にふけるのも見苦しいものです。

 

 

面談時のマナー

 

名刺交換を済ませ、着席したところで「本日はお忙しいなか、お時間を割いていただいて、
まことにありがとうございます」とお礼を述べたうえで、本題に入りましょう。

 

前ふりに軽い世間話をするのも有効ですが、新聞の経済ニュースなど、
産業界の動向に関連する話題が適切でしょう。

 

面談中は相手の話をきちんと聞くことはもちろん、手帳を出して要望を記入していくことが大事です。
記憶だけを頼りにしてはいけません。
こちらの真剣さも伝わるはずです。

 

なお、終わりには要望事項を再度確認し、「この件につきましては○○までにご連絡します」と
約束するといいでしょう。

 

 

席次のマナー

●基本的にはドアから奥まった席が上席、入口付近が末席
●通常、長椅子は客用、ひじかけ椅子は面談者用

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