ビジネスマナー研修 大全

来客応対の基本マナー

感じのよい来客応対とは

 

まず、「いらっしゃいませ」と快い迎えのあいさつをします。
そして、相手を待たせず、てきぱきとした取り次ぎを行います。

 

その際、相手を外見等で差別することがあってはなりません。
これらは応対の基本中の基本です。

 

 

受付での応対はプロらしく

 

お客様が来社した際は、笑顔でおじぎをし、あいさつに続いて、用件を伺います。
相手の社名、名前、当方の面会者はだれか、約束の有無や時間などをてきぱき確認しましょう。

 

アポイントを取ってこられた方には、「お待ち申し上げておりました」と言い添えると、
受付係のプロらしさが出ます。

 

その後、すみやかに担当者に連絡を入れ、その指示を相手に伝えます。
応接室や商談室に案内する場合は「ご案内いたします」と声をかけてから誘導します。

 

なお、受付で来客が重なってしまう場合もあるでしょう。
基本は先着順で、差別をしてはいけません。
「申し訳ございません。ただ今すぐ、ご用件をお伺いいたします」と他のお客様にも声をかけましょう。

 

 

受付がない場合は

 

受付に人を置かず、内線を使って直接、担当者に連絡を入れる会社も増えています。
あるいは支店や営業所のように、特に受付を設けていない場合も多くあるでしょう。

 

そうした事業所を訪問してもっとも感じがいいのは、中に入った瞬間、所員がいっせいに
「いらっしゃいませ」の明るく元気のいい声をかけてくれるときです。

 

全社員が「全員受付」といった姿勢を心がけ、受付係の補完的な仕事ではないことを認識しましょう。

 

特にお客様のそばにいる社員はもちろん、訪問客に気づいた人は
すぐ席を立って用件を伺いに出ることが大切です。

 

取り次ぎの本人が同じフロアにいたとしても、大きな声で呼ぶのはタブーです。
お客様からすれば軽く扱われたような印象を受けるからです。
本人の近くに行って用件をきちんと伝え、指示をあおぎましょう。

 

 

待たせてしまう場合は

 

急なお客様を取り次いだものの、あいにく担当者が会議中といった場合もあるでしょう。
その場合、お客様にはその旨を報告し、「申し訳ございませんが、今しばらく、
お待ちいただきたいとのことですので」と応接室に案内してお茶を出します。

 

担当者の会議が長引いているときは放っておかず、状況をお客様に伝えるようにします。

 

「あと○分ほどで終わるということですので、もうしばらくお待ちくださいませ」とフォローしてあげましょう。
お客様も安心するはずです。

 

 

不在の場合の応対

 

また、アポイントなしの来客もあるでしょう。
そういうときに限って担当者が外出中で不在というケースも多いものです。

 

そのようなときは「あいにく外出中で、○時には戻る予定になっておりますが、
もしわたくしでよろしければご用件をお伺いいたしますが」と申し出ましょう。

 

社内にいて会議中や接客中の場合は、「お急ぎでしょうか」のひと声をかけ、
急ぎであれば本人に状況を伝え、判断をまかせます。
勝手に判断して正式に取り次いではいけません。

 

そんななかで、取引先の人が転勤になったのであいさつに来たという場合があります。

 

このようなケースでは、約束なしの訪問が慣例化していますので、担当者が会議中で
取り込んでいても取り次ぎましょう。中座してでも簡単なあいさつをしておくのが礼儀だからです。

 

その他、飛び込みのセールスの場合もあるでしょう。
訪問目的を聞き、名刺をあずかったうえで担当者に連絡し、指示をあおぎます。

 

なお、セールス目的によっては、会社で断るよう指示を受けている場合もあるでしょう。
その際は、丁重にお断りします。

 

 

<アポイントのない来客への応対>
●担当者が外出中の場合
 →社名、名前を確認し「代わりにご用件を承りましょうか」と申し出る
●社内にいて会議中や接客中の場合
 →「お急ぎでしょうか」と声をかけ、担当者に連絡して指示をあおぐ
●飛び込みセールスに対する会社からの指示を受けている場合
 →「申し訳ございませんが、こうしたご用件はお断りするよう、申しつかっておりますので」と
   丁重に断る

 

 

ちょっと待った!NG例
  • お客様が目に入っても無視する
  • お客様を好奇の目でジロジロ見る
  • 愛想もなく、事務的な応対をする
  • 相手の目を見ずに応対する
  • 立たずに、座ったまま応対する
  • 別の作業をしながら、片手間に用件を伺う
  • おやつなど、食べかけのまま応対する
  • お客様のそばで同僚とおしゃべりに興じる

 

最初に接した社員でイメージが決まる

不思議なもので、お客様の会社へのイメージは、最初に接した社員で決まるものです。
人ばかりではありません。あるメーカーの商品を最初に買ったときもそうではないでしょうか。
気に入れば、同じメーカーの違う商品も買ってみたくなりますが、逆の場合には、どうでしょう?
イメージとはそういうもので、最初が肝心なのです。
もし戸惑っているお客様でも見かけたら「ご用件は承っておりますでしょうか」といった配慮を
示しましょう。
相手に好印象を与えられるはずです。

リンク集